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PRINCIPALITY OF ZEON ASSAULT USE MOBILE SUIT
MS-14E ケンプファーは、一年戦争末期にジオン公国軍が立案した「YMS-18」構想の内、単機での対MS戦と敵防衛線突破能力の獲得に特化されたEタイプ(einhauen type=アインハウエンテュープ=襲撃型)に分類される機体である。そのコンセプトは機体各所の大推力バーニアスラスターで一撃離脱の強襲を行いつつ、敵の防衛線を突破してその拠点を攻略するというものである。
この機体は、MSとしてはひたすら機動性と運動性を求めた機体であり、設計段階から自衛用と近接戦闘用以外の武装は全てオプションで供給するというコンセプトを持っていた。そのためこの時期の機体には珍しく専用武装も開発されている。無論それら各種装備の実戦投入試験の側面もあったことはいうまでもない。
強襲ポイントを確実に制圧するため、単機として極限までの武装が可能となっており、火器携帯用のラッチが各所に設けられ、公国軍製のMS用兵装であればそのほとんどを携行可能である。ただし目標に到達するまでの間にジェネレータの出力低下などの稼動不良を招く事がないように、ビーム系の兵装は本体大腿部に内装されたビームサーベルのみとなっている。
この他、機動性を向上させるべく、装甲も突撃時の前面投影部位以外は極限まで軽量化されており、スラスターなどはほとんどむき出しとなっている。これは、この機体の性格が「出撃後の"帰還"はほとんど考えられていない」ものだからである。ただし、"敵防衛線突破能力"を戦略レベルで考えれば、この機体は偽装した民間のコンテナ艇でパーツを搬入し、敵勢力下にある町工場並みの設備と限られた人員によって組み立てられており、実働した時点でその性能を充分に発揮したということもできるのである。
実際、サイクロプス隊がリボーコロニーにおいて実戦投入したケンプファーは、作戦の目的であった"RX-78NT-1の奪取もしくは破壊"こそ果たせなかったものの、単機で連邦軍の実質的保護下にあるコロニーに侵入、稼動し、その駐留部隊を壊滅させるほどの戦果を挙げているのである。
ちなみに「KÄMPFER」は独語で「闘士」を意味する。
[組立説明書より引用]
HGUC #089
ケンプファー
フィニッシャーズがメイン