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PRINCIPALITY OF ZEON CLOSE-COMBAT MOBILE SUIT
ジオン公国軍が実施した「第2期主力MS開発計画」において、ツィマット社が開発したMSがこのYMS-15ギャンである。ギャンは地球連邦軍製MSとの格闘戦を想定して開発されたMSで、極めて高い格闘戦能力を有していた。しかし、格闘戦に特化した性能と装備ゆえの汎用性の低さが、ジオニック社が開発したYMS-14ゲルググとのトライアルに敗れる要因となってしまう。トライアルに敗れたとはいえ、ギャンも注目すべき点の多いMSであることは間違いない。
特に本機に搭載された「流体パルスアクセラレーター」は、ギャンの性能を支える最重要デバイスであった。流体パルスアクセラレーターは、股関節部に設けられた円筒状のパーツで、ジェネレーターで発生した余剰エネルギーを極超音速の状態で蓄積、圧縮するためのものである。必要に応じてこれを各部に送ることで、機体のレスポンスを向上させることが可能であった。
股関節部に設けられていたこともあり、脚部のレスポンスやトルクがアップ、ステップを踏むようなギャン特有の動きは、このデバイスの搭載によってなし得たものだと言える。
これに加えて腕部も格闘戦を前提とした調整がなされており、特に前腕部や手首部については、一年戦争のMSのなかでも屈指のレスポンスと可動範囲を誇った。これらのデバイスや機体構造は、ビーム・サーベルやミサイル・シールドといったギャン専用の装備を使いこなすためのものと言っても過言ではない。
また、細見のシルエットや騎士の甲冑を思わせるデザインも、軽快な動きを行うためのものと考えられる。
ゲルググとのトライアルに敗れたとはいえ、ギャンは斬新なデバイスや構造を採用することで、まったく新しいコンセプトのMSとして完成した。本機は、ツィマット社だけではなくジオン公国のMS開発技術の成熟を証明するMSと言えるだろう。
[組立説明書より引用]
HGUC #197
ギャン(RIVIVE)
フィニッシャーズがメイン
(G)=ガイアカラー