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PRINCIPALITY OF ZEON FORCE MASS PRODUCTIVE MOBILE SUIT
「ドム」及び「リック・ドム」は、ツィマット社が開発した量産MSである。地球侵攻作戦展開当初、ジオン公国軍は重力下でも06型のザクの転用で十分だと考えていた。しかし、地球の環境やザクそのものの移動力の低さなどの障害は、戦線が拡大するにつれて深刻な問題となっていったのである。そこで、かねてより提案されていた陸専用の機体が開発されることとなった。やがてグフなどの輩出を経てC5型を基にした改造機のプランからYMS-09プロトタイプドムの開発が始まった。当初の計画では、湿地帯や沼沢地への投入も可能な純粋なホバークラフトユニットを装備した局地戦闘MSとなる予定だったが、熱核推進システムの開発に実績のあるツィマット社が高効率の熱核ジェットエンジンの開発に成功し、主推進装置は熱核ジェット/ロケットの複合システムが採用されることとなった。
試作機はジオン本国で製造され、実働試験キャリフォルニア・ベースにおいて行われた。ツィマット社によって導入された技術やコンセプトはユニークなものが多く、ボディユニットにブロック構造を導入するなど、それまでに培われた技術が存分に盛り込まれていた。加えて整備製の高さなども、後の空間戦闘用MSとしての採用を後押ししたといわれている。
その後、外部の形状に空力的な改修を受けた本機はMS-09の型式ナンバーと「ドム」の名が与えられ、ほぼプロトタイプ通りの形で量産されることとなった。ザクには及ばないものの、YMS-09プロトタイプドムを起点するドム系の機体は相当規模のバリエーション機を産みだしている。
まず、量産機のMS-09 ドム、MS-09R リック・ドム、幻のビーム兵器対応のRS型。プロトタイプドムを改修する形で熱帯地方対応の装備が追加され、十数機程度が生産されたYMS-09D ドム・トロピカルテストタイプ、ランドセル部分に大出力バーニアを追加装備したMS-09G ドワッジ、MS-09H ドワッジ改が作られた。また形状を改修した上で空間戦闘用改修を施したMS-09F ドム・フュンフ。これに徹底した防塵処理とエアロフィルムを取り入れたMS-09F/TROP ドム・トローペン。さらに、第2期生産計画に基づく新規設計のMS-09R2 リック・ドムⅡ、などである。ことにリック・ドムⅡは重力下仕様機とのほぼ完全なコンパーチブル機だとされており、外見上の差異もほとんど存在しない。実際、ドムの系統機の部隊配備は大戦後期に入ってからであるにも関わらず、これほどの適応と拡散を遂げたことは特筆に値するだろう。
[組立説明書より引用]
HG
黒い三連星トリプルドムセット
(C)=クレオス
(G)=ガイアカラー
(F)=フィニッシャーズ